Essay

有事の金は本当っぽい

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3月も後半の土曜日。市街地では華やかな袴姿の卒業生を見かける季節だけれど、まだまだ朝の暖房は手放せない。わたしは平日と休日の区別のない生活をしているので、朝は6時に起きて白米と味噌を食べた。シンクにたまった食器を洗いつつ、洗濯機をセットして、ホットクックのカレーを温め直す。炊飯器の残りごはんを冷凍庫にしまって、新たに4合の白米をセットする。

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朝一番にカエルを食べろ、とは誰が言ったか忘れたけれど、面倒だったり億劫に感じることは朝に終わらせてしまうのが良い。今朝はそんなことを思いながら起きたので、溜まりきった家事を片付けることにした。音楽もAudibleも聞かず、淡々と片していくのは、案外わるくない。ほどよい達成感を味わいながらコーヒー片手にこの文章を書いている。8時30分には、ほっと一息つけるのだから、優雅な1日だ。

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メンタリストSai氏のAudibleを昨晩、聴きながら寝てみた。文言が丁寧で言葉選びがとても好みだった。昨年度から株式投資に興味がわいてあらゆる書籍を読みながらつみたてNISA口座を作ってみたり、特定口座で海外ETFやゴールドの取引を小規模でやってみたりしている。デイトレードのような3日ほどで手仕舞いする取引はまだ手を出していないのだけれど、勝ちや儲けというよりも体験としてほんのちょっとならやってみようかとも思っている。沼にハマるかもしれないけれど。

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経験のないひとからの危ないからやめなという声は無視で良いとすら思っている。人は痛い目をみないと覚えられない。むしろコツコツと預金をしたあとに一気に全ての財産をつぎ込むような行動をするよりも、少額で失敗してかすり傷くらい負っておいたほうがマシなのではとも思う。私の場合は、お金が貯まってからやろうとかいっていると、貯まった頃には熱が冷めている可能性が高い。湧き出た気持ちは水モノだとも思っている。

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漫画インベスターZによると、有事の金とかいうらしい。4ヶ月ほど前に買ったゴールドは確かに値上がりした。だから、ニュースはあまり見ないようにしているけれど、情勢不安や災害の情報が多く出回っているようだと読める。つまり、有事の金が本当のことだとするならば、いまは’有事’と感じているひとが多いということなのだろう。ニュースの真偽なんてわたしには分からないけれど、世界の人が大したことないと感じているか、大変なことだと感じているか指数などの数字に表れるという株式市場は、奥が深そうで興味深い。