Essay

背伸びしながらベルリッツの体験をした日

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普段自分で選ばないようなお店に連れていって頂いたので、うきうきして写真を撮った。すんっとしてる方がかっこいいし小慣れた感じを演じた方が良いのかもしれないけれど、パシャパシャと綺麗なお皿を撮影した。なんだか落ち着いたお店で撮影するなんて野暮なことかなあと思って、許可を得てみたら、どうぞどうぞという感じだった。日本には四季があって冬はまあまあ寒い。わたしは寒いと体調が不安定になりがちなので、1月から3月くらいまでは冬眠したほうがいいんじゃないかと本気で考えている。ディーンフジオカさんも花粉症がひどかったから、台湾に移動したみたいな話をTVでなさっていたので、気候に合わせて移動するのはありだと思う。

02

20代の前半から漠然と日本から出て働きたいなあと思いながらNetflixでGossipGirlとかFriendsを観て満足していた。仕事でもお客様と直接コミュニケーションをとるのは別の部門がやってくれていたから、自分はそんなに切羽詰まった感じにならなかったのもあるけれど、近頃はパッと単語が出てこないことに不便を感じるようになった。機械装置の取扱説明書や契約書も日本語訳を取り寄せると無駄にステップが増えてしまうし、Google翻訳をいつも使っていいわけではないから、自分で咀嚼するしかないことが多くなった。Googleに情報を提供することになってしまうのはまずい場合があるというのは、3年前くらいにやっと知った。学生のときは翻訳機能が発達するのだから、自分で文法なんて使えなくとも問題ないと考えていたけれど、翻訳アプリを使えない場面がたくさんあることを知って焦っている。

03

そんなことを思った日に、そういえばベルリッツに通おうとしたことがあったなあと思い出して体験レッスンを申し込んだ。当日すぐに折り返しの連絡があって、なぜやりたいと思ったのか、予算は適切か、目指すゴールは何か、と聞かれた。やりたいというより必要を感じていて、予算はそれなりに用意するつもりでいることを伝えた。ゴールというとTOIECスコアが昇進の要件だから、などという回答を用意していたけれど、通訳をはさむことが仕事で不便だと伝えた。いまは書類の読み取りとメールくらいだけれど、なんやかんやメールが長文だとぐったりしてしまうのはネックだ。体験レッスンが終わってからもらった評価としては、質問に対して単語のみで返してしまうことがあるから、文章として答えるトレーニングが要るということだった。あとは前置詞と時制がごっちゃになりがちだとの指摘をもらって、思わず笑ってしまった。

04

もうずっと、君はGrammarをもっと勉強しなさいとあらゆる人に言われ続けていて、大学生のときのフランス語の先生にも、「感情がこもっていて何が言いたいかはすごく伝わるんだけど、正確性がもう少しほしい」と言われていたことを思い出した。ここ最近の1年くらいで薄々感じ始めたことは、一人で淡々と参考書を読むという学習法は自分に全く向いていないのではないかということだ。とにかく発話して、都度直してもらったことはいつまでも覚えているし、StarとStirが聞き取ってもらえなくて緊張で冷や汗が出たりもしたのだけれど、そういった感情が動揺するほうが学びが多いと思っている。でも、質問された内容について1度で聞き取れている、発音はわりと良いとコメントをもらったので、素直に嬉しかった。日本を全く知らない人に自分の説明をするのはもっと場数を踏まないとむずかしいなあとも思っている。