Essay

トレンタに行ったら講師バイト時代を思い出した

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リクルート活動で19社オンラインで面接をした中で、4社会っていただけるということになり、ダメもとでも行動してみるとチャンスは得られるのだと思った。理由が聞けた場合だけ記録しておくと、なんか新しい提案をしてくれそうな気がしたから、だそうだ。

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各企業のリーダーや経営陣とお話する機会は少ないから、選考結果がどうであれ、時間を頂けたことが本当にありがたいことだとも思う。よく、マナーセミナーの類で感謝の言葉を述べる、だとかマニュアルがあったりするけれど、覚えてるだけの人は相手にも伝わると思う。逆に言葉が荒くなってしまったとしても、リスペクトを忘れずにお話すれば、大丈夫だったりするかもしれない。もちろん、それに甘えてタメ口をきいていいという意味では全くない。

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改めて、サラリーを受け取るというのは楽ではなさそうだなぁなんて感じた3日間だった。トレンタのパスタを食べると、4年間予備校講師をしていた学生時代を思い出す。17:00から23:00くらいまで授業のコマはみっちりで、生徒たちは部活などで疲れたあとにやってくるから、こちらも疲れたなんていってられなかった。

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なんの曇りもないまっすぐな瞳で見つめてくる生徒たちばかりだった。純粋にテストの点数があがることを楽しんでいる子や教室の雰囲気がすきだといってくれる子、ご家族に私たち講師の話をしてくれる子などたくさんの出会いがあったなあとしみじみ思う。今ごろみんな社会に出て、身長もとっくに越えられているのだと思うと感慨深い。あの’子’なんて呼べない身なりになってお兄さんお姉さんしているのだろうか。

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講師たちを取りまとめていた社員の方は、当時26歳くらいだった。生徒たちの進路相談のほかに講師たちの就職相談にものってくれていた。震災後時を乗り越えたし、それぞれが不安定な生活のなかで、生徒たちの安全を守りながらどうするかもたくさん話した。教材を整頓しては余震で崩れ、出勤すれば床はプリントだらけな毎日だったけれど、誰もが手探りで自分の出来る範囲をめいっぱい動いたなあと思う。

当時の皆に、いまの自分は胸を張って挨拶できるだろうか、なんて考えながら、もう少しあらゆるチャレンジをしてみようとも思っている。