Essay

キャンプをしに行ってきた

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夏の終わりころに連絡をくれた友人とキャンプの約束をしていたのだけれど、ワクチン接種の都合だったり仕事の都合だったりで、10月の予定がのびのびになっていた。朝晩がとても冷え込む季節となってきたので、なかば諦めていたのだけれど、なんとか日程の折り合いがついてキャンプすることになった。

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わたしは自分の身の回りのものだけを荷物として持っていった。あとはお土産として久しぶりに焼いたクッキーと、蒲鉾を持っていった。キャンプ用品はすべて用意してくれていて、キャンプ場近くの駅まで車で迎えに来てくれたので、とてもありがたかった。お昼すぎくらいに駅に到着するとオンタイムでお迎えの車が到着して待ち時間ゼロだったので、スムーズすぎて笑った。秋冬の山の近くは日差しが強いことも多いので、あまり見慣れないサングラスをしていたことにまた笑ってしまった。似合っていたのだけれど、なんだか触れずにはいられなかった。

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キャンプ用品の用意は万全だったけれど、歯ブラシを忘れたというので途中で薬局に寄ることになった。ジンジャエールを追加で買おうとしたけれど無かったので、派手な柄のエナジードリンクをお勧めされて買ってもらった。味は葡萄味のキャンディーを水で薄めたようで、もう飲まないわなんて話した。キャンプ場に向かう道中で軽く近況報告して、もう会うのは5年ぶりくらいになるね、なんて話になった。天気は快晴でキャンプ日和だったこともあり、場所選びにすこしうろうろしたけれど、ペグを打ってタープを張って、折りたたみの椅子やテーブルを組み立てたりした。こういう秘密基地をつくるみたいな作業がおもしろかった。

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タープのなかにライトとスピーカーを設置して、Soul Musicを流してくれた。夕方になるとテラス席のあるカフェみたいな雰囲気があって心地よかった。コーヒーミルに豆を入れて挽いた。結構コツのいる作業だったけれど、豆を挽く間に焚き火の準備をしてくれていた。炭に火がつくとタープの内側はほわっと暖かくなって改めて火は偉大だなと思った。淹れたてのコーヒーと手作りクッキーを食べながらきっとなにかを話しただろうけれど、思い返すと何の話だったか思い出せない。そんな他愛のない話をゆったりできたのも贅沢な時間だった気がする。ランプの火もとてもきれいだった。

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暗くなってから行くには少し遠くにきれいめなお手洗いがあったので、歩いて10分くらいの距離を散歩した。コンタクトをはずしてしまっていたので、ぼんやりとだけみたのだけれど、オリオン座がものすごく、ものすごく綺麗だったみたいだ。友人はわたしがコンタクトレンズを外していたのがもったいないと何度も言っていた。早めにレーシック手術しようかな、と思った。きれいな景色は一瞬で、うっかり見逃してしまうのは惜しい気がした。

まだまだ書き残しておきたいことがあるから、また次回、続きを書きたいと思う。