MUSIC&ENTERTAINMENT

No Music No LIFE

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世の中には一生かかっても聴ききれないほどの曲があって、全員には会えないほどのクリエイターがいる。わたしは、音楽イベントが不要不急なんてことばでは片付かないという感覚を持っている。

東日本大震災で被害状況を伝えるニュースがラジオから延々と流れて、精神的に参ってしまったときは、音楽は自分にとって絶対に必要な要素なのだと認識した。

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アーティストのAIさんがこどものころからすきで、はじめて行ったライブはZeppだった。イベントは友人と行くものと言う人がいるけれど、同じ趣味のひととも限らないからひとりで満喫するという楽しみ方もある。’No Music No LIFE’というのはその初ライブのTシャツのロゴの言葉だ。アルバムで聴く歌い方とは違うことに鳥肌がたって、会場の音響も最高で、スタンディングエリアでひと揺れながらどっぷり音楽に浸れたことが良かった。そろそろライブ関連も再開できそうな雰囲気ができてきて、嬉しい。ただただ嬉しい。

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わたしの友人は必ずしも音楽好きということもなくて、車でシャッフル再生を適当に聞き流す程度しか音楽は興味がないというひともいる。いままで一番印象にあるのは、大学の文章の書き方という講義を担当していた教授のことばだった。「わたしの人生にとって音楽は必要ない。音楽好きな人の気持ちは分からないし、お金をつぎ込む理由も理解できない」といっていたことだ。心地よく生活していると自然と似たような嗜好のひとと関わることが増えるから、自分のすきなものに全く興味がないひとがいるということには気づかなかった。だからといって、それは肯定されることでも否定されることでもない。ただの好みにすぎないからだ。

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Apple Musicのサブスクリプションサービスが始まった頃は、夢のようなサービスだと思った。音源の保管に場所をとらないこと、iPhoneに収まること、音質がカセットテープのようにわるくないこと。定額で幅広いジャンルの曲が聴けること。いまでは映画もドラマも音楽も本も定額見放題だらけだ。お金があまりない学生でもエンターテイメントに困らないと思う。逆に言うと、外にでて活動することだったり働いてお金を稼ぎ、楽しみをみつけるというモチベーションは沸きにくいとも思う。あまりにも安価で容易に楽しい時間を過ごせる時代だからだ。

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米津玄師のLemonと菅田将暉のまちがいさがしを聴きながら散歩した今日は、そんなとりとめのないことを思った。

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