Essay

煙草とスナック菓子

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5年ほど前から、企業の採用条件に「非喫煙者もしくは禁煙の意思がある方」という募集要項を目にするようになった。たばこ休憩は生産性を下げるともいわれている。

仕事の合間に煙草を吸うことは、わりと息抜きとして大切だとわたしは思っていた。そして、8時間以上も拘束されるのであれば休憩は必須だとも思っている。

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たばこ部屋と呼ばれたりする喫煙所は、受動喫煙防止の時代の流れで段々と縮小し、カフェでも吸える所が少なくなってきた。よく利用するドトールでは日中は喫煙スペースも禁煙席に変わっていたり、コメダ珈琲では全面禁煙スペースとして改装していた。コーヒー片手に煙草をふかしてぼーっとする時間は何にも代えがたい貴重なものだと思うのだけれど、非喫煙者には理解されないかもしれない。

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経済的自立と早期退職が話題となって、書店にたくさんのFIRE本が並ぶようになった。経済活動が拡大していくのではないか、という期待とともに少し浮かれた雰囲気を感じる。人が動くということはお金が動くということなのだろうけれど、庶民の生活はたいして変わらなかったりするのだろうか。未来のことはわからないけれど、いつだって浮かれモードのあとには株価の暴落による混乱があるように思う。

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そんな過去の歴史から、家計管理レベルでは満足度の低い支出は切り捨てよう、生活水準を低く保とう、ということが謳われていることがある。ただ、例として煙草は無駄だという表記が多いことが気になる。もちろん肺がんのリスクは高まるという科学的データも示されている。けれども、香りを楽しむというのは完全に悪ではないと思っている。今はフレーバーだけの煙草様のアイテムが若い世代に人気のようだ。ニコチンは摂取したくないけれども、香りを楽しむ時間はやっぱり価値を置くひとが多いのかもしれない。もしくは、ファッション性もあるだろう。

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煙草を吸わないけれど、お菓子をよく食べるという方もいる。なんとなく煙草よりもスナックの方が体への悪影響は少ないようなイメージがあるけれど、肺がんリスクも肥満から始まる生活習慣病リスクも、たいして変わらない気もする。実際のところ、どうなのだろう。そんなことを思ったけれど、何事もほどほどが良い、というありきたりな結論に至った。

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