Essay

データ通信専用SIM契約で仕事をまわす

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職場で電話に翻弄されていたり、時間が喰われていることが分かっていても撤廃するのはなかなか現実的ではないと思う。LINEWORKS,Bisiness skypeなどのコミュニケーターを導入はしていても、パソコンでのやりとりのみだからあまりチャットの良さが活かせてなかったりする気もする。

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たしかに、スマホが支給されて24時間連絡がつく状態になってしまうと、精神的な負担が増えるという考えも理解できる。役付きになると代表電話だけではなく直通電話やPHSを設置されることも少なくない。

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そこで、ありきたりな折衷案と思いがちだけれどなるほどと思った事例がある。台湾でのコロナ対策関連でマスクの購入状況を政府が管理するときの話だ。(オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る プレジデント社)

彼女は、一人も置き去りにしない、と言う考え方のもと、高齢者にデジタル化を強要することもなく若年層にクラシックな紙運用だけを提供することもしないことを選んだ。どちらも適用できる仕組みにすることで、その先では若年層の者が高齢者に教えるというアクションが起きたりもする。

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したがって、この話から提案したいことはひとつだ。それは、ミドル世代にこそスマホを支給するのが良いのではないかということ。はじめから扱いには慣れており、パソコンを開くというワンアクションを踏まなくとも立ち上げできる。ただ、この支給スマホはデータ通信専用とする。物理SIMでもeSIMでも構わないけれど、通話機能は付いてないものにあえてする。そうしたときに、そのミドル世代がどう使いこなすのか、観察するのも、自分の使い方の参考になると思う。

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データ通信専用と制限する理由は、通信費がかさみにくいという点の他にもう一つある。それは、従来の連絡手段を断つことで新たなやり方を切り拓く機会が得られるからだ。電話中はその案件だけがサクサクと進んでいるかもしれないけれど、他の案件がピタリと停まる。OJTについて指導するような立場のミドルならば、新入社員に任せた案件も当然かかえている。よっぽど活きがよい新入社員でない限り、電話しているところに割り入って質問などしようとは思わない。だから、たった3秒のやりとりだけで進む案件も、ミドルが電話中というだけで停滞するリスクを常に抱えているとも考えられる。

もちろん、セキュリティや端末購入代、誰にテスト運用させるかの選定などたくさんのステップを踏まなくてはならない。そこを試すか選ぶのは自由だけれど。

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