結局しぶとく生きている。
仕事を辞めてほどなく2年が過ぎようとしている。
定時で帰れて、自分が出来そうで神経がすり減らなそうな仕事。
そんな後ろ向きな気持ちで選んだ仕事もやめて、
もう生活していけないかも、
と思っていたのはいつのことやら、
結局しぶとく生きている。
毎週、回転寿司や焼肉も食べるし、
牛タン定食を食べたり、
カフェで読書なんてしちゃっている。
はよ、働かんかい、
という声が自分の内側からは聞こえてくるけれど。
セーフティーネットとはよく出来ていて感謝。
まあ、自分がこれまで働いている間に、
高いなんて思いながら支払っていた社会保険制度に、
今は大いに助けられている。
たしかに、農家さんの知人からお米を定期的にもらっていたりして、
生活費は安く済んでいる。
旅行に行く気質でもなく、
ましてやこの世の中なので、
タイミングが良かったのかもしれない。
つくづく、人に恵まれている。
あとから聞いた話だけれど、
東京での一人暮らし中に、
体調を崩して意識朦朧としていたときは、
大家さんの奥さんが部屋まで様子を見に来て、
親に連絡を入れてくれたらしい。
会社の上司たちは、2日間仕事を休んだあと、
電話が繋がらなかったと、
自宅まで来て様子が変だと病院にまで付き添い、
その後コンビニに寄り、
何日か分の食事を買うようにと面倒みてくれた。
言われた通り、麦茶とパスタサラダとおにぎりを買う自分。
いい歳こいてという、恥ずかしさは全開で、
まるで子供が親に言われるようなことを26歳にもなって、と内側の自分が笑う。
衰弱すると、ひとはそうなる。
若くて、何か集中するとのめり込むタイプはなおのこと注意がいる。
いつ、ご飯を食べたかな?ということすら忘れたりする。
でも、自分はそんなもんだ。
救われて、生きている。
なんでもできるようになった、
しなくてはならない、
というのは幻想で、
ひとりでできることなんて大した事じゃない。
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