Essay

田舎で車なし生活は成り立つのか

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社会人になってからほとんど移動は、自家用車の生活をしていたけれど、どうも運転は苦手なのでやらないことにしてみた。田舎で車無しの生活が果たして成り立つのか、実験でもある。

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ミニマリストを目指しているというわけではないけれど、車をひとまず親に預けてみた。書籍では人生100年時代に車はいらない、という主張が多く目につくけれど、生活を変えるのは思い切りが必要に感じた。ひとりで考えても良い方に向かなかったので、身内に相談してみた。いまよりもさらに、生活水準を下げて家計を縮小したい、と。そうしたら身構えていたほど悪いリアクションはなくて、むしろ乗り気だった。

ただ、突然に車を売却するのではなくて、実家の駐車場に預けて生活してみてから1ヶ月後に賃貸アパートの駐車場を解約してみてはどうか、と提案を受けた。たしかに、変化は段階的に行ったほうがスムーズにストレスが少なくて済むことが多いと納得したので、そのような方向性に決まった。

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ひとりで家計について考えていると、どうしても視野が狭くなり不安感も大きくなりがちだと思う。だから悩みだした自分に気がつけるくらい精神的に余裕のあるときにだけ、家計の縮小は取り組むと良いかもしれない。

車から離れて3日目だけれど、バス時刻を調べることに慣れれば運動量は自然と増えるので、むしろ足腰のトレーニングになって良い結果となることをひっそりと期待している。

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制度や支援の存在は知っていても、具体的にどんな手続きが必要なのかWebサイトからだけでは分からないことも多い。わたしはシングルマザーや生活保護受給世帯ではないけれど、フードバンクについて情報がないか、行政にメールで問い合わせてみた。恥ずかしいという感情はゼロではなかったけれど、誰の助けも借りないのだと頑固になるほうが恥ずかしい気がした。

嫌なことをしなくてもフードバンクを利用したり、安い惣菜やパンで空腹は充分にしのげるはずだ。嫌々ながら仕事している人は、「働かざる者食うべからず」の古い常識から離れるのが怖いか、生活水準を下げたくないというプライドを守りたいだけではないだろうか。

非常識に生きる/堀江貴文  小学館集英社プロダクション

iPhoneに入っていたこの本をなんとなく読んでいて、調べてみるだけなら今日できるな、と思い、問い合わせをした。結果、3日分くらいの食糧がもらえることになった。ちょうど企業から余剰品を役所の方が取りに行くタイミングだったようで、申請書がなくとも融通してもらえることになった。

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行政のサービスだと「生活相談」とか「困窮している方」という言葉が引っかかって、遠慮してしまうひとも多いと思う。もちろん、必要なひとに供給が最優先されることは理解しておきたい。けれども、興味が少しでもあるのなら、メール1本してみるだけならさほど手間ではない。正直に収入状況なり家計のことを話してみるのは気が引けるのかもしれないけれど、大切なのは健康的に長く生きていくことなのだから、見栄やプライドをかざすなんてやめてしまったほうが気が楽だと思った。

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