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雨が降り注ぐ一週間となりそうな、
くもりの今日です。
さて、「QC七つ道具」や「QC検定」という言葉を
聞いたことのある方は、
どのくらいいるのでしょうか。
工学系の高校生・専門学生や、
製造業に携わる方は、
会社の研修などで取り入れられているかもしれません。
また、なにか問題に直面したとき、
解決をするツールとして利用できるようにと、
製造ラインに直接かかわらない事務職の方にも、
取得を推進している会社もあります。
わたしはかつて、
医薬品の品質保証業務を行っていました。
また、半導体関連会社に勤めていたこともあり、
「QC七つ道具」はそれらのどちらでも必須のスキルとして認識されていたことから、
すこしまとめてみたいと思います。
それでは、7つはどんなものなのか、さらっとまとめてみましょう。
01特性要因図
“特性要因図”とは、
いま問題として特性(結果)と
それに影響を及ぼしていると思われる要因(原因)との関連を整理して、
魚の骨のような図に体系的にまとめたものです。
たとえば、「学校に遅刻をした」という特性(結果)あったとします。
では、その原因はなんなのか?
それは、「電車が遅れた」「目覚まし時計が鳴らなかった」
「前日に夜ふかししていた」
「通学路付近でイベントがあった」
などが考えられます。
そのような、「学校に遅刻した」ことに
影響を与えたと思われることを書き出していったものを
まとめたものが、特性要因図です。
02パレート図
“パレート図”とは、「私達の職場で問題となっている不良品や欠点、
クレーム、事故などを、
その現象や原因別に分類してデータをとり、
不良個数や損失金額などの多い順に並べて、
その大きさを棒グラフで表した図」を言います。
03グラフ
“グラフ”とは、数量を図にしたもののことです。
これは、こどものころから馴染みのある方も
多いのではないでしょうか。
グラフは、パッとみて、ものの大小がわかったり、
全体の傾向を知るのに適しており、
言語や人種の壁を超えて通じる共通語ともいえます。
グラフにはいくつもの種類があり、
それぞれ、目的に合わせて使い分けていきます。
たとえば、棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフ、
ガントチャートやレーダーチャートもグラフの一種です。
ガントチャートとは、
計画と実績の関係を棒線で表示したものです。
レーダーチャートとは、
中心点から分類項目の数だけレーダー状(等間隔)に直線を伸ばし、
その線上に数量の大きさを表示したものです。
04チェックシート
“チェックシート”とは、データがかんたんにとれ、
しかもそのデータが整理しやすいように、
あらかじめ設計してあるシート(様式)のこと
なに問題に直面したとき、
それは製造ラインに限らずすべての物事において言えますが、
「どうしよう?」と浮かんでくることが多いのではないでしょうか。
たしかに、「どうしよう?」「なにをすべきか?」
「アクションすることが大切」といったことは、
後に考える必要がでてきます。
ところが、問題解決においては、
まず「現状を知る」ことも避けられません。
では、「現状を知る」ために使えるツールはなにか?
それがチェックシートということです。
あらかじめ分析に使いたいデータの項目を作業と同時に
チェック=確認していくことで、
必要な情報が集められます。
まず、データを集める。
そして、ほかのツールを使って傾向と対策を考えていくと、
なめらかに解決していけます。
05ヒストグラム
“ヒストグラム”とは、「度数表を図にしたもの」です。
では、度数表とはなにか?
それは、データの範囲を約10ぐらいの区間に分け、
それぞれの区間に入る測定値の度数(回数)をチェックしたものです。
06散布図
“散布図”は、対になった2組のデータxとyをとり、
グラフ用紙のヨコ軸にデータxを、
タテ軸にデータyの値を目盛り、
測定データをプロットしたものです。
まず、プロットとはなんなのか?
聞き慣れない言葉ですね。
それは、点を打つことです。
学校では、数学の1次関数や2次関数の
問題を解くときにやったことを
イメージすると良いです。
つまり、データの値をグラフ用紙うえに点をぽつぽつと打ってみたとき、
その2つのデータがおたがいに関係しあっているのかを知ることに使える、
ということです。
07管理図
“管理図”は、工程における偶然原因による変動と
異常原因による変動を区分して、
工程を管理するために考案されたものです。
08参考文献
さらに掘り下げて学びたい場合や、
具体的な手法の手順は、
関連書籍を熟読していただけますと幸いです。
参考文献
●QC七つ道具100問100答(細谷 克也 日科技連出版社)
●QC七つ道具ーやさしいQC手法演習ー(細谷 克也 日科技連出版社)
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