Essay

さて、どうするか?

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コップにまだ半分の水がある、という表現がすきだ。スティヴィーワンダーが歌う曲でミニーリパートンのことが書いてあった気がする。ワインがあと半分しかない、ではなくてまだ半分もあると思いたいの、と彼女は言ったと。これは乳がんの摘出手術を受けた彼女が発した言葉とも言われている。

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この表現がすきだからといって多用すると、鬼と呼ばれることもある。年末の仕事で時は16時50分。17時締め切りの経費精算の書類を差し戻したときに、間に合わないから諦めると言った出張者に対して’あと10分で直せば大丈夫だ!’と言ったら、確かに!鬼のようなアドバイスありがとう!といったリアクションをされた。ただただ10分の猶予があるという事実を伝えたかっただけなのだけれど、10分で直すなんて無理だとその人は考えたのだろう。なんてもったいない、とわたしは感じた。

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結局、その件は上長が融通してくれて出張者の経費は無事に精算されたから、良かったのだと思っている。会社命令で出張したのだから、自費負担する必要なんてないと思っているけれど、主要業務が次々と降ってくる環境にいると、精算は後回しになりがちみたいだ。だから、ベテランになるほどに精算書類の提出は早かったりする。’後で’のタイミングは永遠に来ないことを経験的に知っているからなんだろうな、なんて思ったりしていた。

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大学の研究室で教授が常々言っていたことがある。それは、仕事は区切るだけだ、と。飲み会の幹事の先輩が先生のご都合伺いをする度に、そう返答していた。確かに、このプロジェクトが落ち着いたらやろう、このメールだけ返したらやろう、この出荷判定が済んだら明日の準備をして、なんてやっているとすぐにワーカホリックだ。さばくほどに仕事は積まれていったりするから、食事も睡眠も運動も、なかば強制的に時間で区切って取り組むのが良かったりもする。

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落語家みたいな話し方をする友人と立ち話をしたタイミングで、そこそこのお金があればしばらく焦って働かなくてもなんとかなる、ということを話したら、ブログのネタにもなるからリクルート活動でもしてみればいいじゃない、という助言を受けた。それもあって、リクルート活動をしてみたら、案外悪くなかった。過去について引け目を感じることも減ったし、ところどころで経験したことは唯一無二の体験だったのだとも思えるようになった。そして、どの企業からも感じたのは、これからは発想勝負なのだということだった。まだまだ自分にもたくさんの道があるみたいだ。

さて、どうするか?

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