LIFE

DIE WITH ZEROを読んだ

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仕事をするとたいていの場合はお金が報酬として手に入る。そのお金の用途は書ききれないくらいに多様で、誰かにプレゼントを渡すことにも使えるし、家事をアウトソーシングするなどして時間を買うこともできる。けれども、往々にして仕事をすればするほど自由にコントロールできる時間は減り、お金はあるけれど使う時間がない、なんて状況にもなったりする。

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この本で一番印象に残ったフレーズはこれだった。

人生で一番大切なのは、思い出をつくることだ。

DIE WITH ZERO/ビル・パーキンス ダイヤモンド社

こんな話がある。60歳や70歳になってお金が充分に持てたとして、海外旅行へ行こうと思うだろうか?膝が痛いとか気になって行く気も起きない可能性だってある。そう、肉体的な若さは完璧には取り戻せない、という事実を受け入れて日々の生活を選択していかないと後悔するということだ。

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思い出なんて勝手に出来て行った学生時代とは違って、社会人になり仕事に慣れると毎日がほぼ決まったことの繰り返しになりがちだ。だから思い返すと特別な日だったと思い出すほどの出来事が少ないことに気づく。もちろん、ひとと仕事をこなしていくルールについて学んだのだから無駄では決してない。けれども、ダンスを習いたいだとか海外に滞在してみたいだとかいうことを現実にするためのエネルギーは、仕事にすいとられていたかもしれない。

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わたしの場合は、疾病によってなかば強制的に仕事から離れたり描いたキャリアと違う畑に立ち寄ったことがある。その期間は最低限の生活費を稼がなければならないという焦りや、いままでの生活水準を保てないことへの不安によってゆっくりと今後を考えることもなかった。けれども、その時に得たのは膨大な自由時間だったともいえる。行政の制度を利用したり保険を利用したりして、この時代に日本で餓え死にするリスクは相当に少ないと思った。

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いまは仕事をしていないのだと話すと、早く見つかるといいね、と言われることもある。けれども、2年ほどのブランクで今後60年ほどの方向性を考える時間が得られたのだから、自分の望みが曖昧なまま惰性で過ごさずに済んだのではないかと思っている。今後の時間を失わずに済んだということ。だから時給が高いだとか楽そうだからという安易な考えで、目の前のお金に飛びつかないようにしようと思った。

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