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爆発的にダンスに没頭して良かった【KENTO MORIさんとの思い出】

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財産とは、お金だけではなくて経験のことも指すとよくいわれる。

「焦ることはなんの役にも立たない。」とゲーテは言ったらしいけれど、焦って行動した末に得た経験は、人生を楽しめたという充実感を運んでくれることもある。

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20歳くらいのとき、ダンスアーティストのKENTO MORIさんの自伝を読んだ。

マイケル・ジャクソンやマドンナとのやりとりや早々に日本を出る決断をしたことが書かれていた。

雲の上のひとなのは変わりないけれど、いつか会ってみたいと思っていた。

そんなある日、ダンス友達と都内で飲んで泊めてもらい、まったりしているときにふと「KENTO MORI」とGoogle検索してみたら、日本の富山でワークショップしていることが分かってすぐに申込みをした。

興奮した勢いでワークショップツアーを追っかけた。覚えているだけでも富山、蟹江、つくば、長岡、仙台、山形と参加した。

ホテルも新幹線のチケットもあわあわと当日に予約したりだったのでお金はたくさん使ったけれど、全く後悔がない。

マイケル・ジャクソンのHeartbreakerが特にかっこいい!と感じて、友人には「なんか楽しいを超えて生きてるー!って感じがする!」とメールしたのを覚えている。

スタイリッシュなダンサーは地元にもたくさんいたけれど、動きからのパワーだとかジャンプ力だとか、アジア人でもこんなに動けるひともいるのか、と衝撃を受けたのを覚えている。

勢いありすぎて、蟹江のスタジオの壁に穴があいたのだけど、みんなで爆笑しながらサインしとこう!というノリになってものすごく物理的にもムード的にもアツかった記憶がある。

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特に、秋葉原での出来事は忘れられない。

次のワークショップの参加のためにみどりの窓口で座っていたら、大柄の全身黒コーデの男性が近寄ってきた。

隣には誰もいなかったので明らかに自分のほうへきている。

なんだ?!とビビりすぎて声も出なかったのだけれど、よくみたらKENTOさんだった。

当時はサイン入りのキャップもツアーグッズも身につけたまま移動していたので、気づいて声をかけてくれたのかもしれない。

つくばに移動するにはつくばEXPRESSしかないのだと教えてくれた。そして、なんと一緒に蕎麦を食べた。味はもちろん覚えていない。

緊張で水をこぼしたりしたけれど、アシスタントのNAMI Jさんとともに3人でクリス・ブラウンや歌手のAIさんの話をした。KENTOさんはバナナしか食べないと言いながらバナナクレープを食べていた。

そのあとNAMIさんにアイスを買ってもらって、美味しかったような気もするけど、何味かすらわからない。でもそのときの映像は鮮明に脳裏に焼き付いている。

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つくばEXPRESSの出発時刻が近づいて、車内に乗り込んだあと、こんな話をした。

私がジャンル問わずいろんな人から吸収したいけれど、とくにアニメーションの技術が気になっていると言ったら、KENTOさんは、「だーよしとは兄弟みたいに仲が良いんだ。日本に居るから、レッスン受けてみたら?」と勧めてくれた。

もちろん、その後にだーよしさんのレッスンも受けた。

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今日はEDMを聴きながら、久しぶりに鏡の前で踊ってみた。当時の写真は残っていないけれど、10年経ってもハッキリと思い出せるほどのインパクトのある経験は他にない。

ダンスがうまくなったら得だとか、健康に良いとかではなくて、ただおもしろくて知りたくてしょうがない感覚。

もしも今後、自分には何もないと気持ちが沈む日がきたら、またこのエピソードのように勢いで行動して乗り越えようと思っている。

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